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観劇日記と役者ごと・お手伝いごとまとめ

4/27-28(土/日)ミリミラ「運命の待ち合わせ」のお話

黒田七瀬ですっ。

ミリミラことmeler×melangeの公演「運命の待ち合わせ」が無事終了しました!ご来場いただきました皆様、本当にありがとうございました!!

例によって簡単な振り返りというか、後日談というかな感じでだらだら書きます。

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さて。

今回は舞台と朗読、リーディングの3つを短編でやろう!な欲張り公演だったわけですが、そのうちのひとつ「君に似合う終焉」を執筆させていただきました。

自分が書いた作品に自分が出るのは過去にも数回ありましたが、これまでと違うのは「演出が自分じゃない他の誰か」という点。だから自分が思った言葉や情景が伝わってくれるのかな、という技術面での心配がありました。演出される方がどうこうではなく、自分の書いたものは人に伝わるものなのか?っていう。

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結果的にはそんな不安が吹き飛んじゃうくらい面白かった!自分で想像していたものと異なる色がつけられていく工程がとても楽しかったです。青木さん、本当にありがとうございます!!!

もともと藤本さんのお芝居になんとなく惹かれていたのもあって、今回の役をお願いした部分もあったので、裏で本番を聞いていたときは「おお…マジか…おお…」と思ってました。終焉には私も出演していたので、気持ち的には少女として聞いていた部分もあったので泣くことはしなかったんですが、もし作者としてのみそこに立っていたなら危うかったと思う。よかった。

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役者としては。

自分の知らなかった感覚や考え方にたくさん触れることばかりで、すごく刺激的だったなあと思います。「なにこれ?!」と思ってしまう事象と何度も出会ったし、これからの課題も見つかったりと、すごく濃い時間でした。

児玉さんや宮田さん、藤本さんをはじめとするキャストの全員がマジで個性豊かで、それぞれがそれぞれに色を持っていて(役者としては当然かもしれないけど)、はじめのうちはただただ圧倒されていました。最終形を目の当たりにしたときは「表現ってすごいなあ、楽しいなあ」と改めてじわじわと感じていたり。。私よりも遥かに人前に立ってきた皆さんがとても眩しかったし、そこに立ってる自分はなんなんや!と常に叱責叱責叱責でした(´・ω・`)

知らないことばかりなのはつらいしこわいけど、まだ自分にできることがあるってことなんだ!と無理やりポジティブになろうとしてたし、何度もこっそり泣きました。でもたぶんそれは、ちょこーっとだけでも前に進めたんだってことだと思いたい( ˘ω˘ ) 

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3作目の「コンドルは飛んでいく」でははじめて舞台に挑戦したこともあり、最初から最後までずーーーーーーっっもがいてました。

総括すると「舞台って難しい、表現って難しい、でも楽しい!」と改めて感じることばかり。頭の処理が追いつかなかったり、はてな以外の感情がわからなくなったりしたけど、結果的に自分の中で面白く感じる部分を見つけられたので無駄ではなかったなと思います。

 

全体を通して、面白かったと言ってくれる方が多くて、面白いものを作ろうとするのは当たり前ではあるんだけど、それでもやっぱりそういった言葉をいただけるのはうれしいです。今回は脚本も担当したこともあり、なお一層うれしく感じました。ありがとうございます!

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あとはあとは…

ところどころに散りばめられた演出やら仕掛けやらがやっぱり面白かった!

すべての作品が「ごめん、待った?」「いま何時?」「思ったより時間かかっちゃって」の言葉からはじまっていたりとか(じつは私発信だったりするんだよ!言い方はアレだけどなんかすごいね!!)

2作目の「存在しないモノの軌跡」は、リーディングなのに鬼のような早着替えが繰り広げられていたりとか。

3作目の「コンドルは飛んでいく」がスタートした時点で時計が動き出して、約30分ぴったりで終わるように計算されていたりとか。

作品が後になるごとに、使われている色が少なくなっていってたりとか。

作品を振り返るだけでなく、彩るために考え抜かれたエンディングアクトとか。

人によっては、仕掛けだなんてご大層なものじゃないと思うかもしれないけど、私はひとつひとつの仕掛けが面白いなって思うし、少なくともその全部に思い入れもあります。どれが欠けてもたぶん今回の公演には繋がらなかった。

だから自分たちでそれを軽んじて欲しくはないし、それも楽しんでもらえてたらいいなと願うばかりです。想像して妄想して膨らませて、そんな楽しみ方もいいなと密かに。思うのはタダだからねっていう。

 

今回は簡易チラシや公演タイトル、台本の題字と当日の立て看板、ときどき演出的なのをお願いしたりと、本当にたくさんのことをさせていただきました。それだけに思い入れもあったし、考えることや思うこともたくさんたくさんあります。

立て看板は意図せずして毎公演ちがうものを描いてみたりとか、苦しいの中の楽しいを見いだしながら這いずり回りました!

駆け抜けたー!

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宇民さんの作品ごとに色が違うお芝居と、それぞれの役でもがく姿。

小野さんの明るさとお芝居を楽しくしようという意思。

かおりんさんの可愛さのなかに見えた恐怖という感情。

井川さんの有無を言わせぬ存在感と絶妙なユーモアセンス。

ちあちゃんの持つ年齢以上のあたたかさとやわらかさ、包容力。

青木さんの作品に真摯に向き合う姿勢、ひとりひとりとその空間まで考えて考えて考えて抜いてくれたことに対する絶対的信頼。

黒滝さんの作品を視覚的にも美しくしてくれた目とセンス。

宮田さんの静かな熱意の熱さ鋭さ真っ直ぐさ。

藤本さんのしとやかな空気感に垣間見える憂い。

そして児玉さんの親心にも似た熱意。

言葉は拙いけど、全員が本当に素敵な方々ばかりで、自分がこの空間にいたのかと思うと震えます。

 

なにはともあれ、無事に終わってよかった。

ミリミラたのしかったー!

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改めまして、ご来場いただきましてありがとうございました!またお目にかかれる日が来るよう、引き続きがんばりますっ!

 

では、また!