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観劇日記と役者ごと・お手伝いごとまとめ

2020/8/8-9 集団NO PLAN第8回公演「花散里〜冷華〜」@南大塚ホール

黒田七瀬です!!!!!!

基本的にこのブログは、お芝居を観たあとの振り返りや自分自身の活動記録用にはじめたものなので、お芝居を観てなかったりしていないときは更新していません。前回の更新は4月、お芝居の記録は2月。およそ8ヶ月間もブログを書いていなかったと思うと…震える…コワイ!

そんなわけで。

8/8-9の2日間に渡り行われたNO PLANさんの第8回公演「花散里〜冷華〜」を観劇して参りました。短めですが振り返りをメモります。

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フライヤーデザインは今回も東洋トタンさん。いつもながら素敵なデザインです。もちろんそのまま観ても素敵なのですが、公演を観た後はまた違う趣や感情を感じます。トタンさんが過去に手掛けたフライヤーはいつもそうで、作品を観た・観てない関係なく惹き込む力があると思っています。あと色づかいが好き。直接手に取れなかったのが残念です。

さて

いつもなら登場しているキャラクターについて書いているのが主なのですが、今回は建て込みと照明について思ったことから。プロジェクションマッピングをふんだんに使っての公演なのもあるだろうけど、今回の建て込みも真っ白。だからこそ、左右に配置された階段の赤い手すりがとても目立っていて綺麗でした。マイクにくくりつけられていた色とりどりの手拭いも、遊女の着物のように色鮮やかで。コロナ対策とのことでしたが、作品を邪魔しない対策っていいなー!と。役者さんの所作の自然さもあって違和感なく観れました。あー対策してるんだ…って思うと一瞬現実に戻ってきてしまうことがあるけど、そういったこともなくずっと集中して観劇できたのが(当たり前ながらも)嬉しかったです。役者さんの魅力を存分に感じられると言うか。

個人的に「うおぁ…」と思ったのは、百合さんと楓さんの回想のところ。偶然かもしれないのですが、階段を降りるスピードが同じで、これから2人が離れていくような予兆を感じてしまいました。いっしょに動く影がとても綺麗でした。それと、お話には関係ないかもしれませんが、緑色が好きになりました。

 

作品を通して思ったのは、芍薬さんの所作の美しさ。今回芍薬を演じていたのは水野愛日さんなのですが、これまで私が観たお芝居のなかでのまなびぃさんの印象って「可愛いお姉さん」だったのですが、今回は「綺麗で頼れる手折れそうで手折れそうなお姐さん」になりました。とにかく所作が美しいのにどこか隙があって寂しそうで、それでも力強く凛と咲いている。芍薬花言葉は色によって異なるらしく、はじらい・はにかみ・慎ましさ・誠実などなど。男は育てるものだと言う芍薬さんのお言葉を考えるとあまりそぐわないな、と正直感じてしまいますが、太夫の座に咲くまでの過程はそうでもなかったのかしら。なんて考えております。意地悪なお姐さんに対しても「生きてりゃいろいろあるのさ」と言ってしまえる懐の深さを得るためには、きっと芍薬さんにも紆余曲折あったのだろうなと。

そんな芍薬さんに良い男だと言わしめた黒吉さん、いやぁ苦しい……見てて苦しい……ご両名異なりつつもやはり面白くて、だからこそせつない。そこに生きていたのだと当たり前のことを感じてしまうと、なんすかね。熱が。熱が手に乗るように伝わると申しますか。上手く言えんのです。百合巻さんも然り。

あと、飛田さん扮する平政様の「落とせ」の一言がとても重くて怖かったです。ぞくっとしました。穏やかさの中に孕んだ狂気と言うか、そんな言葉すらぬるいのだ……

私は昔ながらの日本の文化が好きで(詳しくはないですが)、とくに花街や遊郭の文化が好きなので、そういう意味でも楽しかったです。

 

色々と神経を尖らせながら生きねばならないご時世でありながら、こうして作品を、お芝居をしてくださったことに感謝しています。会場では常にスタッフの方が気を配っていて、徹底して対策されていてありがたいなと。公演中のステージ上でも役者の皆さんが常に対策されていたのが目に見えてすごいなと思う反面、少し切なくなりました。早く心置きなく芝居をやれる・観られる環境に近づけばいいなと思うのでした。

 

以上!

なんだかんだ約2ヶ月半経っての記述になってしまいましたが、今でも頭の中にガリっと痕が残っています。足を運べて良かった。やっぱりお芝居は面白いし楽しい。もっと面白さに気づけるように深めていかねばと思うのでした。ちょこちょこ加筆しますが備忘録がわりに。

ありがとうございました。